2014/10/31 Perfume World Tour 3rd@Taipei International Convention Center

個人的なメモ書きとして書いたものですが、せっかくなので公開します。
勢い重視+帰国後しばらくして書いたため、不親切・不正確な書き方となっていますが「大体こんな感じでしたよ」ということでお読みいただければ幸いです。

「行きませんか?」と友人に誘われたので、ついつい「行きましょう」と乗ってしまい、WT3の台北公演に遠征してしまいました。おもしろそうだから。
いろいろ他にも細々した理由がありますが、それは割愛。でも、幸運にもぐるんぐるん千秋楽を見届けることができたことから、Perfumeの次の一手をすごく楽しみにしていました。
 
さて、会場のTaipei International Convention Centerは、かの有名な高層ビル・台北101からちょっと西側に歩いたところにある施設。街の中心にある台北駅から地下鉄に乗れば、だいたい10分強で来られる場所です。
 
入り口の近辺で現地のファンの方がお手製のうちわや、「一緒に歌おう!」用に『Hold Your Hand』の中国語訳をプリントした歌詞カードを配ってくれたりしてくれていました。他にもWT3でまわる国の国旗の柄を使ったPerfumeステッカーとか。
 
それと“怒られるやつ”のたぐいではあるものの、Perfumeという文字とメンバーの写真があしらわれ、いわゆる“スタダ的な6色”のサイリウムを販売してる方々が10名近くいたり(それ売ってるおばちゃんの一人が、飼ってるダックスフンドに販売の手伝いさせてたけど、そりゃ反則)、ならではの光景が広がってて面白かったです。
 
今回、Perfumeさんがライブを行ったホール(この施設の中に、いくつか催し物ができるスペースがある、と思われる)のキャパシティは3,112名とのこと。中に入ってみれば、体感的には有楽町の国際フォーラム並みの広さといった感じでしょうか。
しかし、特筆すべきは座席の急勾配ぶり。どこが最上段だか…見えない。見上げてるだけで首が痛くなりそうなほど。
 
私は日本PTA枠で確保したチケットでの参加しました。座席としては、最前の次のブロック中段ぐらい。ステージに立ったメンバーの表情が、まあまあ肉眼で見えるぐらいの距離感。
現地ではS席、A席、B席みたいな感じで、座席によって値段が違ったとのことです。PTA枠チケットは、日本円で¥12,500でしたので、おそらくは一番いい値段のチケットなのでしょう。
 
開演前アナウンスは、中国語と日本語それぞれで。英語もあったかな?
定刻間際になると、SEに合わせて手拍子打ったり、開演予定時刻を超える少し前からメンバーの名前を叫ぶ方がいたり(ただし遠征してる日本人の可能性もあり。PTA枠以外にもかなりいた模様)、まあ日本と変わらない“お前ら”っぷり。
ただ、日本と比べてライブの絶対数が少ない分の「この一回にかける情熱」や、まだ観たことがない人たちが発する「期待」が、ものすごかったように感じました。
もっとも、こちらも「わざわざ台北くんだりまで、国境を超えて遠征している」がゆえに、気持ちの入り方が違ったのかもしれないけど。
 
そして、開演予定時刻を10分弱すぎたあたりで開演。
 
1.Enter the Sphere
舞台に張られた白い薄膜に映るメンバーの影に大絶叫。
そしてドームツアー(LEVEL3ツアー)でメインステージの半球に照射していたプロジェクションマッピングのアレンジ版が、そのまま薄膜に照射される。格子状の半球とか、ダンスするメンバーとか。
歌い出しのところで膜が落ちてピンクのメタリックな衣装を纏ったメンバー登場。凛々しい。
 
2.Spring of Life(Album-mix)
最初のブロックはドームツアーの再現といった趣。
WT1stで武道館や直角二等辺三角形ツアーと同じような演出を選択したのと同じアプローチ。LEVEL3ツアーと違うのは、終始3人がメインステージで横並びに踊っているところだろうか(というか出島なども一切ないので、メインステージしかステージないんですが。しかしサブディスプレイも一切なしという状態でPerfumeを観るのっていつ以来だろう。フェスだってディスプレイあるし)。
フォーメーションの美しさが際立つ。間奏であ〜ちゃんを立たせる部分、あ〜ちゃんが立つまで持ち上げるっていうのはナシになってた(これ、少なくともNYでは復活してましたね…私が見間違えたのか、このときは何かの理由があったのか)。
 
3.エレクトロ・ワールド
じゃあMoLかとおもいきや、まさかのエレワ。
メンバーの煽りに対して全力で「オイ!オイ!」と返す会場。
これはすごい。ドーム・アリーナだと、反響や時差で「オイ!」が完全には揃わないけど、ホールなら揃う。
 
MC1
3人揃って「大家好!(ターチャーハオ=みなさん、こんにちはー!)」とご挨拶。
ひとしきり日本語で「3人合わせてPerfumeです」までご挨拶した後、今度は中国語でご挨拶。
か「我是(うぉーしー)かしゆか」あ「我是あ〜ちゃん」の「我是のっち。我门(うぉーめん)」かあの「パフューム!」カンペを読みながら、あ「我门回来了(うぉーめんふーらいる)、台湾!ただいま、台湾!」
 
「伝わった?」と会場に日本語で問いかけるメンバー。ほうぼうから「伝わったー!」のレスポンス。
か「伝わった?って日本語が伝わったね」といきなり日本語に頼り始めてしまうメンバー。あ「いかんいかん、歩み寄りは大切です!」と、カンペを見つつ中国語で改めて一人ずつひとことずつ。何をしゃべっていたのかはわからないけれど、あの声で中国語を喋るかしゆかさんが篦棒にかわいい。あ〜ちゃんは、カンペにピンイン(中国語の発音記号)が書き込まれているらしく、下げたり上げたりという発音を身体でも表現。
あ「今日は熱い日にしたいので、よろしくお願いします!」でメンバー、ステージ後方にはけて水分補給。
 
しばらくして、のそのそのそっと笑顔で出てきた、のっちさん。「どうも。快心吗?(かいしんま)」客「快心!」の「かいしんまって、楽しんでますか、って意味だそうです。快心吗?(かいしんま)」「快心!」「快心吗?」「快心!」ばっちり。しかし、の「ジャパニーズ爆発でここから喋らせていただくんですけれども」
 
のっちさん「(台湾に)来るのが4回目?」と言うも、あ〜ちゃんから「3回。ライブやったのは3回目」と訂正が入る。のっちさんだったか「今年はテレビで出たり(KKBOX風雲)、あとあ〜ちゃんかしゆかは旅行で来たりとか」と日本語でしゃべりまくってるのにきちんと反応する会場。の「逆に日本語わからない方いらっしゃいますか?」あ「いや、それわからんから」客「(笑)
 
ここで海外ツアーいつものごとく、現地の方に通訳を頼むことに。現地の言葉がわかって日本語に翻訳できる人、責任重大だよ?とプレッシャーをかけられつつも、結構みなさま手をあげる。選ばれたのは最前列の男性。あ〜ちゃん「この人、顔覚えてる! いつもライブ来てるでしょ? ぐるんぐるんにも来てたでしょ? もともとこっちが出身地なの? 日本の人かと思ってた」
 
あ「昨日はね、3人でタピオカを買いに行きました」か「っていうのを訳して下さい」翻「(中国語に訳す)」あ「でね、でねでね! チェーン店なんですけど3人とも違うのを頼みました」翻「(訳)」あ「ゆかちゃんは…」何を頼んだか失念。はちみつとか、カシス系だったか。のっちさんは緑茶ベースだったはず。しっかり訳す翻訳者さん。あ「この人、喋ってない部分も訳してくれとるから安心よ!」
そして飲んだタピオカはどれも美味しかったとのこと。あ「もう(美味しくて)びっくりして、アゴがあぁぁぁぁぁーーーーんって! (アラジンの)ジーニーみたいに、あぁぁぁぁぁーーーーーんって! ここもちゃんと訳してよ!」とちょっかい。そんなところ、最前列前を猛烈な速度で走って行く人たちが。「え? どうしたん!? あ、スタッフさん!」上手側でごめんなさいする二名のスタッフさん。あ「なんか盗っ人でもしたんかねって早さだったよね」
 
タピオカを飲んだり、現地を満喫させていただいたと楽しそうに話すメンバー。「3人で散歩にも行ったんですよ」とのこと。あ「ゆかちゃん、なんかテンションおかしくなっとったよね」の「大きな木を見てテンションが上ってました」あ「なんでテンション上がったの?」か「なんかああいう木って日本にないなと思って」そして3人で撮影したテンションの高い写真のポーズを再現。全身で表現した(ドラゴンボールフュージョン…的な?)おかしなポーズ。あ「木は色々あるよ」か「だって、なんかあみあみあみあみあみってなってて」あ「根っこがね」そして安定の形態模写。
 
さらには足つぼマッサージにも行きました、と。あ「のっちは、ずっと痛い痛い痛い痛い!って。あんたどこが痛かったの?」の「のっちはね、肩と…顔」か「顔ってwwww聞いたことない」あ「顔って、動かしてなさすぎて?」さりげなくdisるあ〜ちゃん。あ「ゆかちゃんなんて全然痛い痛い言わんで『えー、あたしも痛いところほしいわー』言うてたぐらいなのに」か「あ〜ちゃんは?」あ「あ〜ちゃんはね、睡眠。痛い痛いって言ったら(マッサージ師に)『スイミン!』」
 
あ「そんな風に満喫させて頂いて今日に至るわけです。だから今日は、イッパイ遊びましょ」ここで通訳さんお役御免。しっかり訳してくれてありがとう、と感謝をしつつ。
 
そして「みんなで盛り上がるため」のグループ分けに。あ「いい?(下手側に立って)グループ?(センターで)グループ?(上手側で)グループ。セパレート?」今回はかしゆかちゃん(下手)「タ」あ〜ちゃん(センター)「ピ」のっち「オ」(上手)全体「カ」
やはり客席が急勾配のため、最上段を見上げるのも大変そう。あ「もうね、斜めがすごすぎて、首がもげそう」そして「タ!ピ!ピ!タ!オ!」などとフェイントを交えつつ「タピオカー! 盛り上がっていきましょう!」から再び曲がスタート。
 
4.いじわるなハロー
最初のブロックがLEVEL3ツアーのダイジェストならば、ここはぐるんぐるんツアーのダイジェスト。でもここからはドームツアーで来ていたメタリック版LEVEL3アルバムジャケ衣装に(完全に同じものだったかは不明)。あの狙ったように、そして狙い通りにかわいい振り付けに、初見の方が大半であろう台湾も大盛り上がり。ステージ移動がないため、最後まで3人とも揃ってダンスしてるので、新鮮。
 
5.Seventh Heaven
このタイミングで七天。どよめく会場。
これもぐるんぐるんツアー”らしさ”を演出した一曲。このツアー、新しい曲で攻めまくるのかと思いきや。グローバルコンピに入ってるから選択されたのかな?
のっちさんの見せ所のバースでは、軽いケチャを送る?人もいれば、うっとり聞き入る人もいればと、それぞれがそれぞれらしく楽しむ、とてもいい光景が広がりました。
 
6.Cling Cling
このツアーで、というか台北で聞きたかった一曲。いろいろな文化が混ざり合い、そして商店街の中で食料品店や雑貨屋と並んで寺院が点在する(まるで京都の錦市場のような感じ)この街で、この一曲はものすごくハマる。
そして「ぐるんぐるん」ツアーを経て、しっかり育ったパフォーマンスをばっちり見せつけてました。ゆかちゃんの「つんつんつん」キックが台北でも炸裂。
 
7.お着替え曲(Samtリミックス)
ヤスタカオリジナル曲かとおもいきや、途中から「Spending all my time」と、samtリミックス。バッキバキ系でした。
黒い衣装に着替えたPerfumeが登場し、途中から踊りまくる。
 
曲が終わり、コツコツコツとヒールがコンクリートを叩く静かなSEが流れると、一瞬の間を起き。
 
8.GAME
これも意外な選曲。すっかり大人になった3人が見せる表情が素晴らしい(しかし、だからこそ表情を大写しにできるディスプレイが無かったのが悔やまれる)。
いつもの通り、ハスブロ社のアナキン・スカイウォーカーライトセイバーでしたが、光刃は全員青ではなく、3人それぞれで色が変わってました(と思ったのですが、NYのLVで確認した所、自作のライトセーバーになってましたね。ライゾマ謹製かな?)。
が、決めポーズでライトセイバーに光が点いたり点かなかったりと初日らしいポロリが散見。ちょっと残念。そこではなくダンスを観るべきなのですが…。
 
黒い衣装を脱ぎ捨て、水色(あるいはライムグリーンというのでしょうか)のパステルカラーに返信。そして、これまた日本ではおひさしぶりのDF。
「このさーきまで!」のコールがばっちり入ってくるあたり、改めて現地の方の予習がばっちりなことが伝わってくる。ステージ後方に中国語の歌詞を投影(余談ですが、この演出『1mm』でやるかと思ってた)。
 
MC2
あ「楽しんでもらえてますか?」客「いえーい!」あ「快心吗?」客「快心」あ「快心吗?」客「快心!」あ「言わされてないですか?」客「いえーい!」あ「本当?」客「ホント!」あ「(日本語で)本当って言ってくれてる」
ここでさきほどのブロックを振り返り。あ「日本でもあまりやらない『GAME』って曲をやったんですけれども、楽しんでもらえましたか?」「私達がセブンティーンの頃かしら? エイティーンの頃かしら? 若かりし頃なのはまちがいない」そんな曲だと解説。
 
その後なにか喋ったのですが、失念。あ〜ちゃんが「ライブはもう後半戦」を言い間違えて「最後の曲です」と言ってしまったのは、このあたりだったかな。
 
この曲を“ひさしぶり”と感じるのは、ぐるんぐるんツアーのセットリストに入ってなかったからでしょう。
台北でも、あ〜ちゃんのイントロ明けジャンプが、綺麗に決まっていました。間奏の手拍子、とても珍しいことにあ〜ちゃんだけでなく、3人3人なりに煽る姿が。
 
11.PTAのコーナー
ステージ後方に英語訳を投影。海外仕様なのか「そうじゃない人」はオミット。 
「はみがきの歌」もしっかりやってました。「食べたら磨く約束げんまん」もきっちり客席が歌えていたため、あ「もう1回やってみようか?」で、その部分だけ再唱。かしゆかさんが下手側ステージで足をぴたっと閉じて小首を傾げて「約束げんまん」の小指を立てる仕草をしてくれたので、数百人単位で陥落したはずです。あ「歯は磨こうねー!」で「Brush your teeth!」とステージ後方に投影。
 
そして不意に、あ「なんだか寒くなってきたわ」から、か「エルザ、一緒に帰ろう!」などという小芝居の後「Let it Go」!やはりあ〜ちゃん歌がうまい。曲中、エルザ(あ〜)の魔法に吹き飛ばされるアナ(ゆか)と、のっち。「もう怖くなんかないわ」では元ネタ通り3人が背を向け歩き出し、扉がバタン。か「エルサ!」あ「アナ!」か「…エルサ!!」あ「アナ!!」顔の前にぐーを重ねた(天狗さんのポーズ)のっちさんがとことこ歩いてきて「オラフだよ〜」に爆笑する会場。あ「それ(手)なに?」の「にんじん。キャロット?」またしても笑いの渦が巻き起こるものの、失笑も混ざったか。あ「やっぱりディズニーは世界共通だねー!」
 
サバイバルダンス、ウルトラソウルとJ-POP黄金メドレーを連発した後、「手を振って」のコーナー。「外内外外」を倍テンポにしたもののなかなか揃わず、一度戻した後に「アウト!」「イン!」「アウト!」「アウト!」とゆっくりやりなおし。大きく踊ってわかりやすくする三人。苦労の甲斐あり、ようやく揃いオッケー。
 
その後「いなほ」。あ「いなほ」に合わせて、頭を垂れる客席。ただ、かしゆかが「いなほってわからないんじゃないのか」ということに気付きつっこむと、あ「ライス(くにゃん)」か「一気に風情がなくなったね」。サンタ・トナカイ・ゆきだるまは、台北バージョンでは「マンゴー(ちょっとぽっちゃりめ)」「バイク(スクーターに乗るポーズで歩き回るあ〜ちゃん。か「たくさんいるよねー」)」「マンゴー」「バイク」「マンゴー」「マンゴー」「バイク」「バイク」「マンゴー」「バイク」「しょうろんぽー!」松茸はありませんでした。
 
再度最初から通して、「パーティー・メーカー!!」
 
12.Party Maker
「手を掲げて」で客席からすっと伸びる手、手、手。
のっちさん、そんな客席に触発されたのか、全身でリズムを刻みながら、頭を振り、髪の毛を振り乱しながら、手を掲げる。決めの「パーティーメーカー」で客席からもまるわかりなほど、絶叫。ソロダンスもいつにもましてキレッキレ。完全に、もっていく。
 
13.GLITTER
こんな場所にGLITTER。この曲もぐるんぐるんツアーの鍵として活躍して、改めて成長を遂げた曲なので、海外の方に観てもらえて本当によかった。
三人のしなやかな動きと、最後の祈りを掲げるポーズが神々しい。
 
GLITTERからこの曲に入るのは、ものすごく新鮮。ライブ全体の構成で見れば、ほぼほぼ「チョコの定位置」であるにもかかわらず。
「ディスコ!」というコールの熱に呼応するように、のっちさんはもとより、クールなかしゆかまで動きがオーバーになっていく。あ〜ちゃんは終始、幸せそうな笑顔。
 
あ〜ちゃんから「次が最後の曲です」とアナウンス。定番の「えー」で向かえる観客。
あ〜ちゃんは優しく「この曲で、一番ひとつの気持ちにします」と前置きをする。
 
あ「ワンチャンス、ワンハート。せーの!」
 
15.My Color
もちろん、ばっちり揃って掲げられる、会場中の手。
のっちさんは腰を入れながら楽しそうに「アウト!イン!アウト!アウト!」と踊り、かしゆかは上品に、そして客席を見渡しながら「イン!アウト!イン!イン!」。
事前解説のなかった「1、2、3回!カギ、カギ、カギ…」もしっかり付いてくる客席。握る!で前につんのめりそうなほど出てきたのっちさんが素敵でした。
こういう場面、あ〜ちゃんが意外と冷静に場をまとめてくれてるから、のちゆかも好き勝手できるんだろうな。
 
「ありがとうございました」と、いつものごとく深いお辞儀をしてから退場する三人。退場しながらも、のっちさんが柴犬っぽく楽しそうだったのが印象的。
 
開演がおしたせいなのか、わりと短い「アンコール!」待ちの後、再登場する三人。衣装は変わらず水色のまま。
客席は、事前に入り口でファンの方が配ったうちわを掲げて出迎える。「すごい!これ作ってくれたの!」そして最前列のお客さんからうちわを受け取るメンバー。の「いっぱいもらっちゃった。2個返すわ!」そして、あ〜ちゃん、まじまじうちわを眺め(「Hold Your Hand」ということばと、メンバーの絵が書いてある)「かわいい…」と漏らす。あ「わたしたちのこと、ホールドしてくれるん?」に歓声で返す客席。のっちさんが切り上げるための引導渡し(さすが)「じゃあ、ここに置いておきますね」と下手側のお立ち台にうちわを置く三人。
 
そして「アンコールをいただいたので」再び踊りだす。
 
EC1:だいじょばない
アンコールとしては予想していなかった選曲。特にコールやレスポンスを入れる曲でもないのに、会場が一体となって踊り、楽しんでいる様は圧巻。日本よりも、ダンスや曲それ自体をまるごと受け取って楽しむっていう感じなのかもしれない。
 
EC2:FAKE IT
もっともっと想定していなかった曲。こ、この期に及んで、これをやりますか…「まじでぇ!?」とうめく日本PTA席一同を尻目に盛り上がる台北の皆様。
一瞬一瞬を楽しむように、激しく、しなやかに、笑顔で踊る三人。あ〜ちゃんの「ジャンプ!ジャンプ!」も、キレよく応える会場。すさまじい。
 
あ「快心吗?」客「快心!」あ「快心吗?」客「快心!」あ「ほんと?」客「ホント!」あ「ほんと?」客「ホント!」あ「じゃあ信じる」
(これは余談ですが、三人がエンターテイナーとして元気を与えに来たのに、逆にもらったんだろうな、というのがよくわかるやりとりでした。たまたま住んでる国が同じだけの私ですが、かなりぐっときました)
 
「それでは、Perfumeでした!」大歓声でメンバーを送り出す観客たち。
対して、あまりの“やり逃げ”っぷりに「これで終わりか!?」とざわつく日本PTA席。
そして流れだす「以上をもちまして…」の終演アナウンス。
 
いっこうに帰ろうとしないお客さん。
 
しばらく経つと最前列の方が「3」「2」「1」と書かれたプラカードを掲げて音頭を取り、会場一同で中国語版の「Hold Your Hand」を歌いはじめる。リハなしなのに、びっくりするぐらいのまとまり方。
 
やがて再登場はしないまでも、マイクであ〜ちゃんが「I wanna hold your hand! Thank you so much.(たぶんゆかちゃんが「ありがとう!」と遠くで叫んでた)また会おうね」とメッセージをくれる。
もう一度、客席を拍手が包み、そしてお客さんはみんな楽しそうに帰っていきました。
 
 
*   *   *
 
 
公演時間的には2時間程度と、最近の傾向通り、非常にコンパクトなライブではあるものの、満足度のとても高いライブでした。最初から最後まで「こうくるか」と意表を突いてくるセットリストでしたが、振り返ってみれば非常におもしろい並びで“また新しいPerfumeを見つけられた”といったところでしょうか。
 
なにより、WT2のときの「Perfumeを見せに行ったのか、テクノロジーを見せに行ったのか、よくわからん」というような演出ではなく、ごくごく単純にPerfumeの表現力やスキルそして何より美しさを見せてやろうという演出で、余計なことを考えずに集中できました。たしか、のっちが数年前「海外に行っても路上でライブできる」と言ってたように記憶してますが、ようやくそれに近い形で達成できた感じ?
 
そして、舞台上のセットの置き方やプロジェクションマッピングの使い方は、武藤彩未ちゃんのライブからのフィードバックが大きかったように思います。ステージ両サイドに積まれた箱を、うまく使うやり方とか。この「シンプルなセット」という方向性なら、どんな会場でも事故が少なく稼働してくれそうなので、これからもどんどん色々な国や地域をまわっていただきたいものです。
 
だって、せっかく「(基本的には)身体ひとつで」という方向性に戻りつつあるのですから。荷物は軽く、そして気分も軽く、どんどんライブして世の中をぎゃふんと言わせてやらないと、もったいないじゃないですか。
 
海外で見た3人は、本当に楽しそうで美しかったので、ちょっと悔しいですが、もっといろいろな人に見てほしいなと思います。ほんと、いい表情でした。旅先マジックかもしれませんが、それでも構わないので、この表情をまた観たいと強く強く思いました。